春夜に浮かぶ名城―広島城ライトアップ見学記(3/12〜4/19)
はじめに
4月22日で広島城が閉城しましたが、すぐに天守を解体する訳でなく、今後の予定もまだ決まっていません。天守の入城ができなくなっただけで、外からの見学は、いつでも可能です。このような中で、広島城HIKARI絵巻というライトアップが開催されていて、夜の広島城の見学に行ってきました。
広島城の表御門
春の気配が濃くなりはじめた夜、広島城のライトアップを見に出かけました。期間は3月12日から4月19日までで、19時から21時まで開催されています。広島市中央駐車場に車を止め、表御門から天守に向かいました。広島城三の丸には、最近飲食店ができたり、鯉城通りの突き当りに毛利輝元公の銅像が出来たりと天守は閉館しましたが、付随施設ができています。三の丸の御門橋の堀端に立つと、表御門と二の丸の櫓が、美しくライトアップされていました。やわらかな光に包まれて静かに浮かび上がっていた。昼間とはまったく異なる表情に、思わず足を止めました


裏御門の石垣と本丸
中国放送側の裏御門の石垣にはアニメ―ションと投射されていました。ここから、本丸への道には、竹細工でできた灯篭が、展示されていたり、桜の花びらがひらひらと舞う投射がされたところもあり、薄暗い中に、浮かびあがっていました。

平日の夜ということもあって観光の方は、そう多くありませんでしたが、天守に近づくと多くなってきました。

天守のライトアップ
天守に近づくと優しい桜色に見え、時々別な色に変わっています。正面に近づくと観光客も増えてきて、特に西欧の方が多く、広島もインバウンドの恩恵を受けている事を感じました。天守のライトアップの色は、足で踏むスィッチがあり、そこに立つと少しの間、色がレインボーに変色するみたいです。いつまでこの景色を見ることができるのかとおもいつつ、しばらく、佇んでいました。






この城は、戦災で焼失したのち再建された歴史を持ちます。だからこそ、夜に浮かぶ姿には、単なる美しさ以上の意味を感じます。幾度も時代の荒波を越え、いまここに在るという事実。その静かな存在感が、ライトアップによっていっそう際立っていた。光は装飾でありながら、城の歩んだ時間をそっと語っているようでした。
広島の街の中心
帰り際、振り返ると、堀の水面に映る光が名残惜しそうに揺れていました。春の夜はまだ少し冷えるが、そのひんやりとした空気が、光のぬくもりをいっそう引き立てます。期間限定の演出は、見られるうちに見ておきたい。そう思わせる、密度の高いひとときだった。来た道をもどり、広島城のお堀を出ると、多くの車がにぎわい、高層ビルが明々とそびえ、すぐに、現実に戻されました。


もし訪れるなら、桜の花も眺めつつ昼間の広島城と、日没からの“ライトアップ”された、妖艶の広島城と、2つの広島城を楽しめるので、6時ごろから、の訪問がおすすめです。空にわずかに残る青と、堀沿い→二の丸→天守正面→石垣越し、と回れば、光と影の変化を余すことなく味わえます。

最後に
春の広島の夜に、歴史と光が織りなす特別な散策。ライトアップされた広島城は、昼間に何度も訪れた人にこそ、新しい感動を用意して待っています。短い開催期間のあいだ、ぜひ足を運び、この幻想的な姿を体験してみては如何でしょうか。