- 岡山・吉備路を歩く日帰り歴史旅|国分寺・吉備津神社・古墳と備中高松城を巡りました
- 桃太郎伝説の舞台・吉備津彦神社・吉備津神社
- 水攻めの舞台・備中高松城跡
- 五重塔が映える吉備路の象徴・備中国分寺
- 巨石横穴式石室に驚く・こうもり塚古墳
岡山・吉備路を歩く日帰り歴史旅|国分寺・吉備津神社・古墳と備中高松城を巡りました
はじめに
広島から車で約2時間で行ける「吉備路」は、古代吉備国の中心地として栄えた歴史の宝庫でした。平坦な道が多く、史跡同士の距離も近いため、日帰りでも十分に見応えのある歴史散策が楽しめました。今回は、この吉備路を巡り、古代から戦国時代までの流れを体感する旅をしました。
桃太郎伝説の舞台・吉備津彦神社・吉備津神社
最初に訪れたのは、吉備津彦神社でした。吉備津彦神社と吉備津神社と近くによく似た名前の神社がありますが、どちらの神社も背後にある、吉備の中山と呼ばれる身体山があり、ここが備前と備中の境目で、備前川の一ノ宮が吉備津彦神社、備中側の一ノ宮が吉備津神社です。

吉備津彦神社は、規模は小さいが、たいへん端正で、美しい神社です。ここは桃太郎伝説のモデルとされる大吉備津彦命を祀る神社です。本殿の森の中の末社に温羅神社があり、ここは、吉備津彦が倒した巨人で桃太郎伝説の鬼のモデルの温羅が祭られています。こちらで参拝し、吉備の中山みちをとおり、吉備津神社に向かいました。距離にして1km程です。
吉備津神社は、吉備津彦神社にくらべかなり大きな神社です。特に印象的だったのは、全長約360メートルにも及ぶ美しい回廊でした。一直線に伸びる屋根付きの回廊は全国でも珍しい造りで、歩くだけで厳かな気持ちになりました。回廊の長さ、規模は圧巻です。



本殿は国宝に指定されており、独特の吉備津造りという建築様式でした。古代吉備国の権力と信仰の中心であったことを強く感じました。




水攻めの舞台・備中高松城跡
次に向かったのは、戦国史に名高い備中高松城跡でした。吉備津神社からは、3kmほどです。途中、最上稲荷の大きな鳥居を眺めながら向かいました。
ここは、羽柴秀吉による「水攻め」が行われた場所として知られていました。
現在は公園として整備され、当時の面影は少ないものの、周囲の地形を見ることで、なぜ水攻めが可能だったのかが理解できました。また、備中高松城址資料館があります。


全国4位の巨大前方後円墳・造山古墳
吉備路には、神社、仏閣以外にもおおくの古墳が、点在しています。
最大の見どころともいえる造山古墳にも足を運びました。備中高松城址から2km程の距離です。全長約350メートルを誇る全国第4位の規模の前方後円墳でした。遠目には、小高い山と見間違える大きさです。
この古墳の大きな特徴は、自由に墳丘に登ることができる点です。また、近くに駐車場とビジターセンターが整備されています。

ヤマト王権に匹敵するほどの力を持っていたとされる吉備国の存在感を、実際のスケールで感じることができました。
五重塔が映える吉備路の象徴・備中国分寺
造山古墳から2kmほどで、吉備路のシンボルともいえる備中国分寺に到着。吉備路風土記の丘県営駐車場に車を止め、散策。広々とした田園風景の中に立つ五重塔は、まるで時代を超えてそこに佇んでいるようでした。観光ガイドにでている風景そのものでした。



奈良時代、聖武天皇の国分寺建立の詔によって建てられた寺院であり、当時この地がいかに重要な場所であったかが分かりました。現在の五重塔は後世の再建でしたが、周囲ののどかな風景と相まって、古代の面影を感じさせました。
巨石横穴式石室に驚く・こうもり塚古墳
最後に訪れたこうもり塚古墳は、6世紀後半に築かれた円墳でした。ここでは横穴式石室の内部に入ることができました。備中国分寺からは、歩いて10分ほどです。
巨大な石を組み合わせて造られた石室は、想像以上の迫力でした。これほどの石を運び、積み上げた当時の技術力に驚かされました。


内部はひんやりとしており、古代の権力者の墓に実際に入っているという不思議な感覚を味わいました。
古代から戦国までが一直線につながる吉備路
この吉備路の魅力は、古墳時代から奈良時代、そして戦国時代へと、時代の流れを一日で辿れる点でした。それぞれの史跡が近距離にあり、移動もしやすく、歴史の教科書をそのまま歩いているような感覚でした。
平坦な道が多く、レンタサイクルで巡る人が多い理由も納得でした。
最後に
吉備路は、派手な観光地ではありませんでしたが、日本の成り立ちを肌で感じられる貴重な場所でした。国分寺の風景、吉備津神社の回廊、巨大古墳の迫力、そして戦国の舞台まで、歴史好きにはたまらない一日でした。
気軽に行けるこの歴史街道は、日帰り旅に最適でした。次は季節を変えて、レンタサイクルでゆっくり巡ってみたいと思いました。