- 東広島に眠る前方後円墳 ― 三ツ城古墳を訪ねる日帰り散策記
- 公園の中に現れる巨大な第1号古墳
- 古代安芸の国の有力豪族の墓
- 復元された埴輪と古代の景観
- のんびり過ごせる歴史公園
- 古代ロマンを身近に感じる場所
東広島に眠る前方後円墳 ― 三ツ城古墳を訪ねる日帰り散策記
はじめに
広島市内から気軽に足を延ばせる歴史スポットとして知られる、三ツ城古墳。東広島市の中心部の整備された公園の中に、堂々たる前方後円墳が横たわっています。5世紀前半から6世紀前半に築かれたと考えられ、東広島の地にこれほど大規模な古墳があることに、まず驚かされました。今回は日帰りでこの古墳公園を訪ね、ゆったりと古代のロマンに浸ってきました。


公園の中に現れる巨大な第1号古墳
三ツ城古墳は3つの古墳でがあり、一番大きな第1号古墳は、前方後円墳で、全長約92m、後円部分の直径が約62m、高さ13mで広島県内でも最大の規模を誇る前方後円墳です。現在は三ツ城古墳公園としてきれいに整備され、芝生広場や遊歩道が設けられており、散策しながら古墳の全景をさまざまな角度から眺めることができます。


墳丘は、三段になっていて、段の上に埴輪が並べられています。前方部から後円部へとなだらかに続く曲線は実に美しく、古代の土木技術の高さを実感しました。周囲には濠の跡も確認でき、当時この場所が特別な意味を持っていたことが想像できます。


後円部には3つの石で組まれた埋葬施設があり、この部分もガラスでおおわれていますが、見学できます。5世紀前半に造られたとされています。


小さいがきれいな形状が残る第2号古墳
第1号古墳の後円部に接するように第2号古墳があります。
第2号古墳は、直径約25m、高さ約4mの円墳です。埴輪はなく、第1号古墳より先に造られたと考えられています。

南側の丘陵と第2号古墳の間の溝に造られ、楕円形で長径約8m、短径約4m、高さ約1mでやや小ぶりなのが、第3号古墳です。他の2つの古墳に比べ比較的新しく、6世紀前半に造られたようです。

古代安芸の国の有力豪族の墓
発掘調査によって、三ツ城古墳からは円筒埴輪や朝顔形埴輪など、多くの埴輪が出土しました。これらは古墳の周囲に並べられていたもので、儀式的・象徴的な意味を持っていたとされています。
第1号古墳からは、人骨のほかに、副葬品も多数見つかっており、鉄製の刀2点や勾玉などの玉類18点、銅製の鏡1点と被葬者がかなりの権力と財力を持っていたことがうかがえます。
第2号古墳からも人骨のほかに副葬品も多数見つかっています。第3号からも副葬品も多数見つかっていますが、人骨は出土していません。
園内には説明板も充実しており、古墳の構造や出土品についてわかりやすく学ぶことができました。歴史に詳しくない方でも、読み進めるうちに自然と古墳時代の世界へ引き込まれていきます。
復元された埴輪と古代の景観
公園内には、出土した埴輪をもとに復元されたレプリカが展示されています。実際に間近で見ると、その大きさや形状に驚かされます。円筒埴輪がずらりと並ぶ様子は圧巻で、当時の葬送儀礼の厳かさが伝わってくるようでした。


古墳の周囲を一周しながら、埴輪列を眺めていると、この古墳の大きさを改めて感じました。
出土した副葬品の現物の一部は、隣接した、東広島市立中央図書館に展示されていますので、ぜひこちらにも立ち寄ってみてください。
のんびり過ごせる歴史公園
三ツ城古墳公園は、歴史的価値だけでなく、憩いの場としても魅力的です。ベンチや東屋もあり、家族連れや散歩を楽しむ人の姿も見られました。広々とした敷地は開放感があり、のんびりとした時間を過ごすことができます。

古代遺跡と自然が調和した空間は、心を落ち着かせてくれました。
古代ロマンを身近に感じる場所
遠くの有名古墳まで行かなくても、これほど見事な前方後円墳を間近に見られることは、実はとても貴重な体験です。三ツ城古墳は、歴史好きの方はもちろん、普段あまり古代史に触れない方にもぜひ訪れてほしい場所だと感じました。
広島大学や西条の酒蔵通りなど、周辺にも見どころが多く、日帰り散策のコースとしても最適です。少し足を止め、古代のこの地に思いを馳せる時間は、日常を忘れさせてくれる豊かなひとときでした。
最後に
東広島にこれほど立派な古墳があることを知り、実際に訪れてみて、その存在感に圧倒されました。整備された公園の中で、ゆったりと古代史に触れられる三ツ城古墳。歴史と自然が融合したこの場所は、日帰り旅にぴったりのスポットでした。
アクセス
国道2号線バイパス沿いにあり、御薗宇ランプすぐそばです。
無料の駐車場とトイレ、資料館があります。