旅と歴史の記録帖

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太田川と太田川放水路について

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太田川と太田川放水路について

はじめに

広島市を歩いていると、さまざまな場所で「川」に出会います。

広島市は太田川の河口に広がるデルタ(三角州)の上に発展した都市で、太田川から分かれた複数の川が市街地を流れています。川と川の間に街が形成されているため、広島ならではの景観が生まれています。

今回は、そんな広島市内を流れる川の特徴を簡単に紹介しながら、実際に太田川放水路周辺を散策してきました。

太田川放水路(市内西側の治水工事で造られた)

太田川放水路は、広島市西区を中心に南へ流れ、瀬戸内海へ注ぐ大きな河川です。市内を流れる川の中でも特に幅が広く、河川敷には広々とした空間が広がっています。

広島市は「水の都」

広島市には、長さ約103kmの一級河川の太田川があります。

広島市によると、市域には大小さまざまな河川があり、市街地は河川沿いの平地に形成されています。中国山地から流れてきた川が運んだ土砂によってデルタが形成され、その上に現在の広島の街が発展してきました。

広島駅前を流れる猿候川

広島の中心部を歩いていると、橋を渡る機会が多いことに気付きます。

紙屋町や平和記念公園周辺でも、元安川、本川、天満川などの川を見ることができます。

猿候川に架かる猿候橋

川が街を分けているように見える一方で、橋がそれぞれの地域を結び付けています。

つまり、広島では「川とともに街がある」といってもよいでしょう。

広島市内を流れる川の特徴

広島市内の川は、それぞれ違った表情を持っています。

太田川の本流から分かれる川として、西から天満川本川(旧太田川)元安川京橋川猿猴川などがあり、それぞれが広島デルタを形作っています。

中心市街地を流れる川は、周囲に建物や道路が多く、都市景観の一部として楽しめます。

本川(原爆ドームと平和公園の間を流れる)

一方、今回歩いた太田川放水路は、都市部を流れながらも広い河川敷が残されており、開放感があります。

また、広島市西区の中央部には太田川放水路が流れており、河川敷には運動公園なども整備されています。市民の身近なレクリエーションや憩いの場としても利用されています。

本川(旧太田川)と京橋川の分岐

同じ広島市内の川でも、周囲の街並みや河川敷の雰囲気が違うため、川沿いを歩いてみると面白い発見があります。

太田川放水路とは

今回散策したのが、広島市の西側を流れる太田川放水路です。

名前に「放水路」と付いていることからも分かるように、自然にできた川ではなく、水害対策を目的として整備された人工的な河川です。

太田川は昔から広島の街を支えてきた一方で、洪水による水害も大きな問題となっていました。

広島はデルタの上に発展した都市であるため、川の水位が上昇すると市街地への影響が大きくなります。

そこで昭和7年(1932年)に太田川放水路を中心とした改修事業が始まりました。

しかし、その後に戦争が起こったため工事は一時中断。戦後の昭和26年(1951年)に工事が再開され、昭和40年(1965年)に新しい放水路への通水が始まりました。

大芝水門

広島市の資料では、太田川放水路の整備によって、大芝水門で市内中心部への水量を調整し、長年悩まされてきた太田川流域の水害が大きく減少したとされています。

大芝水門

現在、何気なく眺めている太田川放水路ですが、実は広島の街を水害から守るために造られた重要な河川なのです。

太田川放水路を散策

実際に太田川放水路を歩いてみると、まず感じるのが川の大きさです.

太田川放水路の川幅は、300m以上あり、川下では400m近くあります。また、大芝水門からの長さは、14.4kmあります。

市街地の中を流れている川ですが、河川敷が広く、視界が大きく開けています。

川の両岸には道路や住宅地などがありますが、河川敷には芝生や運動スペースなどもあり、都市の中に広い空間が残されています。

太田川放水路

太田川緑地のような河川敷の公園もあり、散歩だけでなく、スポーツやレクリエーションを楽しむ場所としても利用されています。

川沿いを歩いていると、ジョギングをしている人や散歩をしている人なども見かけます。

観光地として有名な場所とは少し違いますが、広島市民の日常を感じられる場所です。

最後に

今回は、広島市内を流れる川、太田川と太田川放水路について簡単に説明しました。

広島市には多くの川がありますが、それぞれに歴史や役割があり、街の景観にも大きな影響を与えています。

太田川放水路は、昭和7年に始まった大規模な改修事業によって整備され、昭和40年に通水が始まりました。広島の街を水害から守るという重要な役割を持つ川です。

現在は河川敷が市民の散歩やスポーツ、憩いの場として利用されています。

広島観光というと、原爆ドーム、平和記念公園、宮島などに目が向きがちですが、少し視点を変えて「川から広島を見る」のもおすすめです。

広島を流れる川を順番に歩いてみれば、それぞれの川の特徴や周辺の街並み、歴史の違いも見えてきます。

次回はまた太田川放水路の景色について、じっくり楽しんでみたいと思います。